昨日とある外資系企業の日本支社に行ってきた。 都心の一等地にあるリッチそうなビルで、周囲には am/pm とか Tally's Coffee しかないようなところだ。やたら静かで高速な味気ないエレベータ、 気分の重苦しさとは裏腹にキセノン的に明るい廊下、 VXガスで滅菌されてるんじゃないかと思う生活感のない給湯室などなど、 いわゆる最近の日本に多い典型的な「新ピカのビル」である。 まあ、オレに言わせれば「SFに出てくる墓場」のごときオフィスだったね。 とうぜん新山はこういうところが嫌いなのだが、それはなぜかといえば、 ウソくさいからだ。オレはああいう建物を設計するやつに尋きたい、 いったいあんたらは日本人をどんな類の精密器械だと思ってるのかと。 おそらく設計時には「よかれと思って」いろいろ考えた末なのだろうが、 人間の性質とでもいうものを軽視しすぎているために、現実の運用時にはそれらの思惑が どうしようもなく裏目に出るのである。しかも、中途半端に最適化されているために 修正がきかない。コードだけでなく、建築においても "半端な最適化は諸悪の根源である (Knuth)" の格言は成り立つんだなあ。