2015-01-11

[]tumblr 創世記 その六 アドベントカレンダー編 ( Sushi, Plagger, Advent Calendar の巻 ) 00:20

http://i.gyazo.com/41d06926de5aa6a4d3579b9099a54a3f.jpg

(via Sushi Girl)

寿司,暴力,千葉真一

Sushi! Violence! Sonny Chiba! なんと魅惑的な響きでしょう!!!

21世紀も15年を過ぎようとしている現在、ここ日本ではインターネットと寿司の関係は非常に密接なものとなっています。この源流はどこに求めることが出来るのでしょうか?

Perl と寿司

時は2004/06/04、一つの記事が登場します。

ハッシュは,「キー」と「値」の組み合わせを扱うデータ構造です。たとえば,お寿司それぞれの値段をいちいち

$uni_kakaku = 500;
$maguro_kakaku = 400;
$ikura_kakaku = 600;

のように書くのは面倒ですよね。Perlではこのようなとき,普通ハッシュを利用します。

インターネットと寿司が文字として現われた瞬間でした。ハレルヤ

後のインターネットと寿司の関係を思うには、あまりにもささやかな記事でした。このようにインターネットと寿司の関係は Perl 界隈の出来事として始まりました。

Plagger と寿司

時は移って、2006/08/21のことです。

Plagger Hackathon でふつーに出前取っちゃだめだよな(違)ってことで、Googleで「はらへった」と検索するとお寿司が届く@サイボウズラボ!を決行

ここで改めて寿司という文字列が登場します。それは Plagger 界隈の出来事でした。さて、2006/10/17の Kansai.pmPlagger World Tour in 大阪にて Plagger の歴史についての記述が残っています。

注目すべき一行です。

Eject -> ピザ -> 寿司

Plagger の歴史は寿司と密接な関係にありました。

Plagger の登場

遡ること2006/02/19、PlaggerPerl 界、BLOG界のロックスター、宮川 達彦サンによりリリースされました。

Plagger - Pluggable RSS/Atom aggregator の 0.5.0 を CPAN にリリースしました。

それは、高らかな宣言の元 Shibuya.js がスタートしたのと、ほぼ同じ頃のことでした。

同じ頃、YAPC::Asia 2006 Tokyo が Shibuya.pm 主催で、2006/03/29-30 に実施されました。

http://i.gyazo.com/f9d2cffa40355bbcc8a6433bde082d7e.png

そして PlaggerYAPC::Asia 2006 Tokyo にて華々しく世界にデビューしました。

最近いじりはじめた Plagger も自分的に盛り上がってきているので、

  • Speaker:Tatsuhiko Miyagawa
  • Date: Mar 29, 2006 13:30 - 14:00
  • Location: Exhibition Hall
  • Language: Japanese

Plagger is a pluggable RSS/Atom aggregation and syndication software written in Perl. In Plagger, everything is implemented as a set of small plugins. This talk will cover what Plagger can do, how powerful it is and how to create your own plugins.<<

その時のプレゼンテーションが残されています。

後に、「それPla」、「それPlaggerでできるよ」とインターネットを席巻することになる Plagger とはどんなものだったのでしょうか? リリース時の記事には以下のようにあります。

PlaggerBloglines to Gmail な Hack の進化したもので、すべてをプラグインで実装できるようにしたソフトウェアです。Blog ソフトウェアの Blosxom とか SMTP サーバの qpsmtpd とかを知ってる方は、それの RSS アグリゲータ版と思っていただけると話が早い。

Bloglines からとってきて Gmail に HTML メールを送る、というのに限らず、RSS をとってきてそれを加工して何かのフォーマットで書き出す、というのはよくやるハックだなあと思っていました。自分の例でも、

といくつもリストアップできますが、これを Plagger ではプラグインの組み合わせで実現することができます。またこれらの出力を並列にして、Rule ベースでオンオフすることも可能。

Plagger の登場した2006/02/19の時点は Bloglines の時代、LDR(ex Livedoor Reader)登場以前の時代でした。みんな大好き LDR は2006/04/18にデビューします。

http://tumblr.g.hatena.ne.jp/taizooo/20131211/1386767673

Livedoor Reader は2006/04/18に公開されました。それは2006/04/14に開催された Shibuya.js Technical Talk #1 で華々しくこの世にデビューしたようです。

Bloglines の時代、それはすでに RSS の時代だった訳ですが、Bloglines の機能に満足しないイカレた Perl hacker 達は Gmail をインターフェースに使うことを考えます。それが Plagger 開発の一因となりました。それは Bloglines のスピードに満足しない mala サンが LDR を開発したのと同じ頃のことでした。

第一の波:Eject

CD ドライブトレイの開閉による notification は古式ゆかしい作法でした。

cdbiff はメールの到着を CD-ROMドライブを使ってお知らせするツー ルです。メールが到着すると ejectコマンドを実行してCD-ROMドラ イブのトレイを排出します。

Eject が Plagger に実装されるのは Plagger がリリースされてすぐの2006/03/01のことでした。それは CodeRepos ゴッドファーザー yappo サンの手によるものでした。

じゃぁ、新着Feedがあったら物理的に通知する手段があったら便利じゃね? ってことで物凄くがんばって開発しました。

http://i.gyazo.com/907a5c339ad66ce48916a979790db474.jpg

物理世界のオブジェクトともつながる!それがPlaggerクオリティ!

Internet of Things : IoTが世界に先立って、ここ日本に現われた瞬間でした。

IoT などというバズワードにまだ毒されていなかったこの出来事は凄まじい反響を呼びます。

OSのボーダーを越えるPlagger


第二の波、そして第三の波

まず第二の波はピザとして現われました。それは2006/06/25のことでした。その扉を開いたのは tomita サンでした。

  • 「集める」の部分に、Google Search History からデータを持ってくるモジュールを書き、自分の Google での検索履歴を集めるようにし、
  • もし最近「はらへった」というキーワードが検索されたら、
  • 「出力する」の部分に、 出前館 を使って自宅にピザを届けさせるモジュールを書いてそれにパス!

https://farm1.staticflickr.com/63/196264577_df4b9db728.jpg

そして運命の第三の波がやってきます。寿司の登場です。2006/08/21のことでした。

Googleで「はらへった」と検索するとお寿司が届く

https://farm1.staticflickr.com/60/220084100_d370795203.jpg

インターネットが物理世界のオブジェクトである寿司とガッチリと結びついた瞬間でした。

そして Advnet Calendarの始まりへ

今や12月のインターネットをにぎやかに彩る技術系アドベントカレンダーですが、これについても起点が存在します。それは2008/12/01のことでした。

http://perl-users.jp/articles/advent-calendar/2008/index.html

昨日不意に思いついたので、はじめました。バトン形式です。

日本での技術系アドベントカレンダー(以降、アドベントカレンダー)は Perl 界隈での出来事として始まりました。ハレルヤ

同じ日、CodeRepos ゴッドファーザーでありまた Notify::Eject の作者でもある yappo 氏の Blog に寿司の文字が踊ります。

advent calendar が一ヶ月続いたら、

執筆者全員に雛寿司を奢るというアイデア

寿司食べたい人は参加するといいよ。

このようにして、アドベントカレンダーは IoT の象徴でもある寿司とともに華々しくその歴史の幕を開きました。

さて、ここからアドベントカレンダーは年を追う毎に急速に普及していきます。そしていよいよ RAC(Reblog Advent Calend*e*r) へと繋っていくわけですが、そのお話については次回に続きます。