文明再起動マニュアル

http://memo7.sblo.jp/article/46113681.html



現代の大規模な図書館は、広範囲にわたって受け入れることを使命としている。そこには「あらゆるもの」がある。長年の念願だったユニバーサル・ライブラリーとして、グーグルその他の組織は、この「あらゆるもの」をディジタル形式で複製しているところだ。しかし、山の上の図書館は違う。それは対象を限定した図書館である。世界の偉大な文学作品は所蔵していないし、さまざまな歴史の解説、民族の不思議についての詳細な知識、未来に関する考察もない。過去の出来事の記録はないし、児童書や哲学の専門書もない。そこにあるのは種子だけである。実用的なノウハウの種子。今までの文明の社会基盤と技術を再製する方法。この図書館は、自分自身を再現するために必要な知識を収集する。煉瓦、モルタル、ガラスなど図書館自体の物理的構造を作る方法。本と紙を使って実体としての図書館を作るための説明書と考えることもできる。あるいは、文明の社会基盤を再構築するための説明書。文明再起動マニュアル。