サンクコスト

例1

ある映画のチケットが1800円であるとする。しかし映画が余りにもつまらない時、1800円払った映画を見るべきか、それとも映画館を出て残りの時間を有効に使うかが問題となる。

  • 映画を見るのを止めた場合:チケット代1800円は失うが、残った時間を有効に使うことができる。
  • 映画を見続けた場合:チケット代1800円に加え、約2時間(上映時間)を失う。

この場合、チケット代1800円が埋没費用となる。この埋没費用は、どの選択肢を選んだとしても回収できない費用である。このとき、時間を浪費してまで、つまらないと感じる映画を見続けることは経済学的に合理的な選択ではない。一方、残りの上映時間を有効に使うことは合理的な選択であるといえる。しかし、多くの人は「1800円がもったいない。元をとらなければ。」などと考え、つまらない映画を見ることに時間を浪費してしまいがちである。

埋没費用 - Wikipedia

例2

ある映画のチケットが1800円であるとする。このチケットを紛失したとき、再度チケットを購入してでも映画を見るべきか否かが問題となる。まず、はじめにチケットを購入したということは、その映画を見ることが1800円の代金に値すると感じていたはずである。ならば、再度チケットを購入してでも映画を見ることが経済学的には合理的な選択となる。既に紛失してしまったチケット代は前述の埋没費用にあたるものだから、二度目の選択においてはこれを判断材料に入れないことが合理的だからである。しかし多くの人は「その映画に3600円分の価値があるか」という基準で考えてしまいがちである。

埋没費用 - Wikipedia