そして、ぼくは 「この世にたった一人の、まだ見ぬだれか」 に向かって

亡くなる前、友人のマックス・ブロートに全著作を燃やすよう遺言したとされています。しかし、

https://twitter.com/takagengen/status/13732863692

実際、本気でそんなことを言ったのでしょうか。

https://twitter.com/takagengen/status/13732863692

「本気」だった、とぼくは考えています。彼は「書く」だけで充分だと考えていた。

https://twitter.com/takagengen/status/13732972216

この世界に残り、読者に読まれる必要さえ彼は感じなかった。

https://twitter.com/takagengen/status/13732972216

なぜなら、彼は、彼の作品を書いているその瞬間、瞬間に、「読者」の存在を感じていただろうから、

https://twitter.com/takagengen/status/13732972216

そして、ぼくは「この世にたった一人の読者」に向かって書き始めたのでした。

https://twitter.com/takagengen/status/13734185695

どうしよう、とぼくは思った。これ以上なにをすればいいのだろう。

https://twitter.com/takagengen/status/13734331642

数カ月後、突然、

https://twitter.com/takagengen/status/13734331642

たったひとりで、たったひとりの読者に書いた小説は、

https://twitter.com/takagengen/status/13734501459

届いていたのです。

https://twitter.com/takagengen/status/13734501459

読者は、ひとりでいいのです。それがどんなひとりであろうと

https://twitter.com/takagengen/status/13734501459