時速300頁。


読者は筆者よりもスピードがある。

まさしく、2009年の未来に立つオレがいまだにこの古式ゆかしい本というものを読むという意味はここにあると。作者が苦しんで苦しんで書き上げ磨き上げたモノ、濃縮還元ジュースの原液をそのまま一気に飲み干すという行為。これが本を読むということ。ここに感じるスピード感にまだ Web は全然追いついていない。未完成。だから過去という未来に残された本を読む、オレ(2009)が寺山修司(1977)を読む意味はここにある。スピード感は麻薬。時速300頁。