伎芸天
摩醯首羅天(大自在天=シヴァ神)が天界で器楽に興じている時、その髪の生え際から誕生した天女とされる。容姿端麗で器楽の技芸が群を抜いていたため、技芸修達、福徳円満の守護善神とされる。
実はこの像、頭部のみが天平時代に作られた脱活乾漆像で、体の方は鎌倉時代に 修理で作られた木彫だったりします。
うま〜く、修理しているんで、見所の1つではありますよ。
(※因みに説明しとくと、脱活乾漆というのは漆の張り子みたいなモノです。)
秋篠寺の技芸天は東洋のミューズなどと呼んだりする人もいて、評判高いんですが、まぁ、確かに魅力的な像なんです。
でも、天平時代の像が全く壊れずに残っていたらと考えると…どうなのかなって 思うんですよ。
多分、それでも、すごく良い像には違いないんですけど、もしかしたら、修理さ れた現存している像には魅力的には劣るかもしれないって思うんですね。
人って、完全に端正なモノにも惹かれるけど、ちょっとだけ違和感があるものに 魅力を感じる…親近感を感じるっていうところがあるんです。