文科省なのか厚労省なのか

パラリンピックで日本選手が活躍するたびに出てくる「オリンピックと比較してこんなに小さい公的助成」という報道も,根っこにあるのは所管官庁が文科省なのか厚労省なのかという違いであって,世間での認知度が高いか低いかではなく,日本の保健福祉行政にあって障害者スポーツというものの位置づけ等が定まってないということによるものではないのだろうか.

http://khoga.exblog.jp/15559297/

入手可能だった英文文献のいくつかのイントロによれば,「(四肢障害の)障害者の場合,ともすれば健常者と比べて日常生活からアクティブな生活から遠ざかったものになりがちであり,その結果生活習慣病のリスクが健常者よりも高くなる.だから障害者にとってこそスポーツによる活動量の確保は重要なのである.そしてそのための基礎となる知見として,,,」といったことを力説していた.

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もしそれらの文献のイントロで力説されていたことが普遍妥当なものであれば,健常者にとってスポーツを促す,あるいは運動嫌いをなくすために学齢期でのスポーツ教育を奨励する以上に,障害者にスポーツ活動を促すための政策はその必要性を訴えやすいものというように感じる.

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そしてエリートアスリートの競技力向上にとって,健常者以上に障害者スポーツでは筆者の専門であるバイオメカニクスおよびスポーツ用具工学は役に立てる領域は多いだろう.

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後天的に強いられた条件での身体の操作法に熟達する,あるいはその条件での体力を身につけることによってパフォーマンスを向上させることが多いわけであるから,サイエンスを駆使して最適なパフォーマンスを予測する,提案するといったことが役に立つところは多いだろう.

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